がん免疫療法・樹状細胞ワクチン療法・免疫チェックポイント阻害薬(ニボルマブ・ペムブロリズマブ)なら

免疫療法(免疫細胞療法)の特性
~正しく理解していただくために~

世界的に注目される「免疫療法」

セレンクリニックのホームページをご覧になっている方の多くは、きっと現在受けているがん治療に対して、悩みを抱えていらっしゃるのではないでしょうか。

現在、がんに対する治療技術は目覚ましく向上しています。しかし、手術・抗がん剤・放射線治療といった標準的な治療だけでは、なかなか効果が出ないこともあります。たとえば、抗がん剤治療で一時的にがんが小さくなっても、時間の経過とともに再び大きくなることの繰り返しで、「もう打つ手がありません」と主治医にさじを投げられてしまった、という患者さんに私たちは数多くお会いしてきました。患者さんにとってこれほどつらいことはありません。実は、患者さん一人ひとりにとっては、がん治療の選択肢はそれほどあるわけではないのです。

こうした状況に対して、新たな選択肢として世界的に注目を集めているのが、「免疫」を使った治療です。免疫とは、細菌やウィルスなどの外敵を排除する、体が本来もっているシステムのことです。近年、免疫システムの研究が大きく進み、新しいタイプの治療法が登場するなど、「免疫療法」は世界的に権威あるアメリカの科学誌サイエンスでも2013年の科学のブレークスルー(画期的な進展)のトップに選ばれました。いまや免疫療法は、手術・抗がん剤・放射線治療などの標準治療に次ぐ「第4の治療」として大いに注目を集めているのです。セレンクリニックグループで行っているがん治療は、樹状細胞ワクチン、なかでも免疫細胞に着目した最新の免疫細胞療法です。

サイエンス誌

Science 20 December 2013 vol 342, issue 6165, 1405-1544

コラム: からだに負担の少ないがん治療「がん免疫療法」とは?

がん免疫療法の開発の歴史 ~非特異的から「特異的」へ~

免疫療法(免疫細胞療法)の中でも、特にがんの治療を目的にした免疫療法を「がん免疫療法」といいます。
これまでのがん免疫療法では、とにかく体全体の免疫を高めようと、活性化リンパ球療法、NK細胞療法やBRM療法などが開発されましたが、いずれも進行がんに対する単独での有効性は、証明されませんでした。これらは、いわゆる「非特異的」がん免疫療法です。
21世紀に入り、抗がん剤治療では「正常細胞に影響なく、がん細胞だけを攻撃する」という「特異的」抗がん治療(分子標的薬などを使用する治療)が、医療の現場で取り入れられるようになりました。
この進歩はがん免疫療法の分野でも同様に起こりました。体全体の免疫の活性化しかできなかった非特異的がん免疫療法から、がん細胞に対して、より効果的、すなわち特異的に作用する免疫力を高める「特異的がん免疫療法」へと進化しました(下図)。

がん免疫療法の歴史

2段階ある免疫システム

免疫システムは「自然免疫」と「獲得免疫」の2段階に分けられます。

自然免疫は、人間が生まれながらに持っている鼻水や胆によって外敵(細菌やウィルス)を物理的に排除し、かつマクロファージ、NK細胞や顆粒球によって外敵を攻撃破壊する免疫システムです。しかし、すべて外敵が自然免疫だけで排除できるわけではありません。自然免疫で抑えられなかった外敵は、体内の組織、そして細胞へ侵入していきます。そのままでは体は細菌やウィルスに侵されてしまいます。それを防ぐために発動されるのが「獲得免疫」という免疫システムです。

獲得免役は、自然免疫で止められなかった異物が、体内で「悪さ」をしてはじめて発動する免疫システムです。その働きは、まず樹状細胞が体内に入り込んできた異物に近づいていき、その情報を取ってきます。樹状細胞は、直接異物を攻撃するわけではなく、直接異物を攻撃する能力をもつ「T細胞」を刺激し、活性化することに特化した細胞です。情報をつかんだ樹状細胞は、前述のT細胞など、他の免疫細胞にそれを伝えます。これを「抗原提示」といいます。たとえるなら「これが敵だ」という指示書を免疫細胞たちに配るようなものです。免疫細胞は、血流に乗って体をめぐり、指示書に書かれた異物に出会うと攻撃をしかけます。

免疫はその昔、「二度なしの現象」といわれていました。結核や黄熱病といった感染症が流行していた時代において、一度かかると二度と同じ病気にかからないことを意味していました。

これは獲得免疫の特性をあわらしているもので、一度敵の情報を覚え込んだT細胞は、長時間その情報を忘れることなく、同じ敵が侵入するたびに排除するよう働きます。この特性をがん治療に応用したのが、当クリニックグループが提供するがん免疫療法「樹状細胞ワクチン療法」です。

最先端がん免疫療法 『樹状細胞ワクチン療法』

がん免疫療法が大きな進歩を遂げたのは、①がん免疫を司る「樹状細胞」の役割が解明されたこと、②がん細胞に発現する「がんの目印」(がん抗原)が次々と発見されたこと、の2つでした。これらによって、がん抗原を樹状細胞へ覚えさせて、体内に戻し、そしてがんを攻撃させる最先端がん免疫療法「樹状細胞ワクチン療法」が確立されました。生体内で、樹状細胞ががん細胞からがんの目印を取り込んで、それをリンパ球に伝えてがんを攻撃させる免疫システムを利用したがん治療法です(下図)。

樹状細胞ワクチン療法

体全体の免疫力を高めてがんと戦う「非特異的」がん免疫療法と比較して、樹状細胞ワクチン療法は「特異的」がん免疫療法なので、より集中的にがん細胞を攻撃できると考えられています。たとえば、非特異的がん免疫療法の代表である活性化リンパ球療法と比較して、特異的がん免疫療法「樹状細胞ワクチン療法」は、「司令官(樹状細胞)を増やし、優秀な兵隊(活性化したリンパ球)を次々と育成して、敵(がん)を集中的に攻撃させる」ため、より効率的ながん治療として期待されています。

がんの基礎講座:免疫療法のページへ

用語集:免疫療法のメリットのページへ

>次ページ 免疫細胞の働き

お問い合わせ・資料請求/医療相談ご予約