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NK細胞療法

NK細胞療法は、樹状細胞ワクチン療法との併用で、がんへの攻撃力を一層高めます。

NK(ナチュラルキラー)細胞療法とは

NK(natural killer)細胞は、がん細胞を攻撃する兵隊役である、リンパ球の一種です。直訳すると『生まれながらの殺し屋』という名前の通り、がん細胞やウイルスに感染した細胞などの異常な細胞を見つけ次第、攻撃します。リンパ球の10~30%を占め、自分以外の細胞を殺してしまうほどの高い攻撃力を持つ細胞です。このNK細胞を患者さんの血液から採取して、キラー活性(細胞を殺傷する能力)を高め、攻撃力を強めてから細胞を点滴注射で戻すのが「NK細胞療法」です。

樹状細胞ワクチン療法は、リンパ球の中のT細胞を教育し、がんのみ作用するリンパ球を体の中に誘導してがんを攻撃します(特異的なキラー細胞)。しかし、がん細胞はこの細胞からの攻撃を逃れようとして、がんの目印の一つ(MHC分子)を隠すことがあり、この場合はT細胞の攻撃をすり抜けてしまうことがあります。これを補完するのがNK細胞なのです。NK細胞は、がん細胞からのがんの目印(MHC分子)を隠したがん細胞を攻撃する性格を持ち、目印を隠したがん細胞をすみやかに感知し「自分とは違う細胞」と考えて攻撃を始めます。こうしたことから樹状細胞ワクチン療法とNK細胞療法を併用することで、リンパ球の中の細胞のそれぞれの反応の違いを補い合って、よりがんへの高い攻撃効果が期待できるのです。

セレンクリニック東京のNK細胞療法では、高度に活性化されたNK細胞を患者さんの体に戻します。がん患者さんは、細胞を活性化させる力が低下しているために、NK細胞が本来の役割を果たすことが難しくなっていますが、こうすることでNK細胞は、がん細胞への強い殺傷力を発揮します。

  MHC分子を出しているがん MHC分子を出していないがん
NK細胞(NK細胞療法の攻撃役) 反応しない攻撃する
T細胞(樹状細胞ワクチン療法の攻撃役) 攻撃する反応しない

治療方法

セレンクリニック東京のNK細胞療法は、1回ごとに採血を行って血液中のNK細胞を採取します。採血後2週間にわたり、NK細胞を活性化・増殖させ、この間に細胞の数は約200倍以上にもなります。こうして、がんに対する殺傷能力を高め、再び患者さんの体内へ戻します。

投与するNK細胞の量は1投与あたり約10億個以上です。約10億個のNK細胞というのは通常の健康な人が持っているNK細胞の総量です。NK細胞の数値は目安であり、培養期間や患者さんの容態によって異なります。 NK細胞を体内へ戻す際には、点滴で行います。

NK細胞療法の特徴

  1. 樹状細胞ワクチン療法との相性が期待されます。
    高度に活性化されたNK細胞が、樹状細胞ワクチン療法を補完し、より高いがん細胞への攻撃が期待できます。
  2. 副作用が少ない
    自分の血液から採取したNK細胞を培養、活性化します。投与後は発熱が認められるケースもありますが、拒絶反応やアレルギー反応など、副作用の心配が少ない体にやさしい治療と言えます。
  3. 無理のない継続治療が可能で、生活の質(QOL)を高く維持できます。
    例えば、抗がん剤治療では強い副作用によって長期入院を余儀なくされることがありますが、セレンクリニック東京のNK細胞療法は身体的、精神的負担がほとんどなく、通院による治療が可能です。生活リズムを保ちながら治療ができ、生活の質(QOL)を高く維持することができます。
  4. 再発・転移防止に有効です。
    活性化した大量のNK細胞が身体全体をめぐるため、再発・転移にも有効性が高いと考えられます。 特に、がんは進行すればするほど血流やリンパの流れを通して、身体全体にがん細胞が拡散される危険が 高く、拡散したがん細胞を発症させないためにもNK細胞療法は有効であると考えられます。

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