がん免疫療法セレンメソッド外来

がん免疫療法 がんワクチン治療・樹状細胞ワクチン療法なら

樹状細胞とラルフ・スタインマン博士

img15

ラルフ・スタインマン博士とは?

ラルフ・スタインマン博士は、カナダ出身の免疫学者・細胞生物学者で、樹状細胞の研究に深く貢献した人物です。
「樹状細胞」という名称は、1973年に彼によって付けられました。

樹状細胞は、体内で敵を見つけるとリンパ球に「ここに敵がいるよ」と抗原(敵の目印)を教えて攻撃させる、抗原提示能力に優れた免疫細胞ですが、樹状細胞のこの働きを発見したのがスタインマン博士です。

強力な抗原提示能力を持つ樹状細胞が、免疫細胞の働きを活性化させて、病原体と闘わせる司令塔の役割を担っていることが判明したことで、がんワクチン治療といった新しい切り口の治療法が可能になりました。

スタインマン博士の功績によって、がん治療におけるがんワクチン治療を含め、さまざまな病気において、免疫の力を利用した、副作用の少ない治療法が生み出されていくことになります。

ラルフ・スタインマン博士の感動秘話

2011年10月3日、スタインマン博士は、悲願であったノーベル生理学・医学賞を授与されました。
しかし、彼は、受賞式の3日前である9月30日に既に帰らぬ人となっていました。

ノーベル賞には「死者には授与しない」という規定があります。しかし「授賞決定の時点では本人の死去を把握していなかった」という背景と「授賞決定後に本人が死去した場合はその授賞を取り消さない」という同賞の規定を結果、当初の発表通り、スタインマン博士にノーベル賞が贈られることになりました。
博士自身は、ノーベル賞受賞の知らせを待たずしてこの世を旅立つこととなりましたが、ノーベル財団と選考委員会によるこの決定は、世界中からの賛同と共感を呼び起こしました。

ラルフ・スタインマン博士の残したメッセージとは?

もう一つ、ノーベル賞受賞にあたり、スタインマン博士には特筆すべきことがあります。博士の死因は膵臓がんでしたが、2007年に膵臓がんであることがわかると、彼は自らが開発した樹状細胞ワクチンを利用した免疫療法による闘病生活をスタートさせました。

膵臓がんは5年生存率の低い難治性のがんとして知られていますが、告知当時、スタインマン博士の膵臓がんは既にリンパ節に転移していたようでした。そのため、通常であれば余命も1年以内と考えられました。

スタインマン博士が樹状細胞ワクチンによる免疫療法などによって、ノーベル賞受賞直前までの長きにわたり、膵臓がんと闘い続けたという事実は、彼自身の研究テーマである樹状細胞の実力を世界に示すこととなりました。

博士の最後までがんと向き合い続けた姿勢は、研究者を始め、いまも多くの人々に大きな力を与え続けています。

樹状細胞ワクチンのしくみと種類のページへ