2015年3月4日J-TEC社、自家培養角膜上皮が希少疾病用再生医療製品に指定
~ 角膜上皮幹細胞疲弊症に対する新たな治療方法 ~
2015年2月25日、ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング(J-TEC)社は、自家培養角膜上皮「EYE-01M」が、角膜上皮幹細胞疲弊症の治療を目的とした希少疾病用再生医療等製品(※1)に指定される見通しと発表した。今後、1か月程度で正式に指定される予定だ。
角膜上皮幹細胞疲弊症は、眼の結膜と角膜の境界領域に存在する角膜上皮幹細胞に、薬剤アレルギーやウイルス感染等によって非常に強い炎症が起こり、細胞が消失し視力低下などを伴う疾患。従来の治療方法では、他家由来の角膜移植を行うが、拒絶反応やドナー不足により有効な治療方法が確立されていなかった。
当指定により、患者自身の健康な方の眼から角膜組織を採取し、自家培養角膜上皮シートを培養・製造して、角膜上皮幹細胞疲弊症の眼に移植することが可能となる。
国内における同患者数は年間500人程度と推定されており、自家培養角膜上皮シートの移植により、角膜上皮が再建されることで視力や痛みの改善が期待できる。
【※1希少疾病用再生医療等製品】
1.国内において患者数が少ない、2.代替する適切な再生医療等製品または治療方法が無い、3.高い有効性または安全性が期待される、など、医療上優れた価値を有するものをいい、承認について優先的に審査される製品である。
<参考>
株式会社 ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング プレスリリース