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2015年2月17日口唇口蓋裂に対する自家再生軟骨の企業治験

~ 富士ソフトが自己細胞再生軟骨の治験を開始 ~

2015年2月10日、富士ソフト株式会社は口唇口蓋裂患者に対するインプラント型自己細胞再生軟骨の企業治験を開始すると発表した。同社は東京大学から技術移転を受け、実用化および製品化を目指し研究開発を行っており、2015年1月6日に治験計画書を医薬品医療機器総合機構へ提出している。

インプラント型自己細胞再生軟骨は、患者の耳介軟骨を使った自家再生医療で、1)患者の耳介軟骨を1cmほど採取、2)患者の自己血清で軟骨細胞を培養、3)培養した軟骨細胞をコラーゲンの1種であるアテロコラーゲン液と混合、4)縦5cm、幅6mm、高さ3mm程度の大きさでドーム型に整形、5)鼻梁部分に移植する、という流れだ(培養に要するのは50日間)。

口唇口蓋裂などの先天性疾患や、病気や怪我により鼻に変形をきたしている場合、腸骨や頭蓋骨、肋軟骨の移植治療が行われている。しかし、移植したゲル状の細胞では高さが保てないこと、広範囲に骨や軟骨を採取した後の痛みや侵襲、これに付随する合併症、骨組織に由来する骨折や肋軟骨特有の曲がりが生じることなどの問題が生じており、鼻梁部分の軟骨形成には、立体的な形とある程度の硬さを併せ持った再生軟骨が必要であった。

当再生軟骨は従来の治療法に比べ侵襲が少ないことが特徴で、実用化に向け課題となっていた”立体組織のまま細胞生存性と無菌状態を維持すること”が可能となった。さらに、再生軟骨の栄養交換効率を上げることにより、密閉された状態でも長期間安定することが確認されたため、治験(有効性と安全性についての確認)を実施することとなった。

治験は2015年4月から、東京大学医学部付属病院、帝京大学医学部付属病院、山口県立総合医療センターの3施設で実施される。対象は、鼻変形を有する口唇口蓋裂患者で、目標症例数は9名。主要評価項目は有効性と安全性で、移植から6カ月後に評価すると共に、移植から3年間は追跡調査を行う予定だ。

同社は、インプラント型自己細胞再生軟骨を医薬品医療機器等法の再生医療等製品として、2016年10月までに早期承認に向けた承認申請を目指す意向。また、治験で安全性と有効性が確認されれば、本承認を取得できる可能性もあり、高い関心が寄せられている。

<ご参考>

富士フイルム株式会社 ニュースリリース

http://www.fsi.co.jp/company/news/150210.html

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