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2014年10月16日悪性黒色腫に対する新たながん治療

~ 手術後に人工多能性幹細胞iPS細胞(色素細胞)を移植 ~

  聖マリアンナ医科大学と東京慈恵会医科大学が共同で、皮膚がんの一種である悪性黒色腫(メラノーマ)に対して、iPS細胞を用いた新たな治療方法を考案した。患者自身の血液から作製したiPS細胞を、体外で色素細胞「メラノサイト」に分化させ、手術で取り除いた患部に移植する。

 メラノーマは、皮膚から0.1mm下の「表皮」と呼ばれる組織内に発生し、転移や浸潤が起こりやすく悪性度も高いと言われている。標準的な治療方法は、手術で患部を取り除き、その後に抗がん剤治療を行う。放射線療法は効果が弱いため用いられない。この新たしい治療法は、手術で患部を取り除いた後に、患者自身の血液からiPS細胞を作り、体外でメラノサイトに分化させてから切除部位に移植する。メラノサイトを移植することで、取りきれなかった微小ながん細胞が存在する場合でも、再発しないように制御できる可能性が期待される。

 これまで、メラノサイトを作製するためには、人から採取した色素細胞を3~6カ月かけて増やす方法が用いられてきた。今回の方法ではiPS細胞を用いるため、従来の作製方法よりも2倍以上速く、20日程度で作製する事が可能となり、作製費用や作業工程が大幅に減らすことにも繋がっている。作製方法は、患者から血液を採取し、血中のリンパ球に4種類の遺伝子を組み入れてiPS細胞を作る。そのiPS細胞に、5種類のたんぱく質を加えて培養すると、90%以上のiPS細胞がメラノサイトに分化する。今後、加える5種類のたんぱく質の濃度を変える事で、より作製するスピードを上げられる可能性がある。

 また、肌の色素が抜けてまだらに白くなってしまう尋常性白斑の新たな治療法としての活用についても検討する。医師が中心となり実施する臨床試験(医師主導治験)も計画しており、安全性や適切な投与量、治療効果の確認を行いながら、5年後にも実用化の目処を付けることを目指す。

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