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2014年9月26日米BMS社がヒト型抗ヒトCTLA-4モノクローナル抗体の製造販売承認を申請

~ 悪性黒色腫に対する免疫チェックポイント阻害薬 ~

2014年9月19日、米国のBMS(ブリストル・マイヤーズスクイブ)社は、切除不能または転移性悪性黒色腫に対する免疫チェックポイント阻害薬、ヒト型抗ヒトCTLA-4モノクローナル抗体「ipilimumab、以下イピリムマブ(米国での販売名:YERVOY)」を、日本での製造販売承認のため厚生労働省に申請を行いました。

同薬は、米国では2011年3月に、切除不能又は転移性悪性黒色腫の適応で製造販売の承認を受けており、以降、欧州、オーストラリア、カナダを含め、これまでに世界40ヵ国以上において承認されています。国内においても2013年3月に悪性黒色腫に対する希少疾病用医薬品の指定を受けています。

悪性黒色種は皮膚がんの一種であり、メラニン色素の産生能を持つ色素細胞 (メラノサイト) ががん化した悪性腫瘍で、皮膚がんの中でも転移率が高く、悪性度も高いとされています。2011年の厚生労働省による患者調査によると、日本での悪性黒色種の患者数は約4,000人、2012年の同省による人口動態調査によると、年間約700人が悪性黒色種により死亡していると報告されています。遠隔転移が認められる進行期悪性黒色腫の5年生存率は、10%前後と予後が低い疾患の1つです。

イピリムマブは、T細胞の活性化を抑制する調節因子である細胞傷害性Tリンパ球抗原(cytotoxic T lymphocyte-associated antigen4:CTLA-4)に対するモノクローナル抗体です。同薬は、CTLA-4と抗原提示細胞にある共刺激分子CD80とCD86が結合すると、T細胞の活性化を抑制する調節因子である細胞傷害性Tリンパ球抗原-4 (CTLA-4) の働きを阻害することで免疫応答をコントロールし、腫瘍抗原特異的なT細胞の活性化と増殖を促進させ、腫瘍増殖を抑制します。

また、切除不能又は転移性悪性黒色腫患者を対象とした海外第3相臨床試験において、対照群(イピリムマブを投与しない群)と比較して、全生存期間 (OS)おいて、統計学的に有意な延長を示した世界初の薬剤であり、イピリムマブ3mg/kg単独投与群の1年生存率は対照群の25%に対して46%、2年生存率は対照群の14%に対して24%でした。2013年ESMO (欧州癌治療学会) で発表した切除不能又は転移性悪性黒色腫患者を対象としたイピリムマブの12試験の統合解析データ (N=1861) では、3年生存率は22%であり、生存率は3年目以降、ほぼ一定となることが確認され、長期生存を示す結果が報告されています(最長10年までの追跡結果に基づく)。

さらに、悪性黒色腫を対象にしたニボルマブ(イピリムマブと同様の免疫チェックポイント阻害薬:ヒト型抗ヒトPD-1モノクローナル抗体「商品名 オプジーボ」)とイピリムマブの併用を検証したフェーズI(安全性の確認試験)では高用量群におけるOSは、1年目では94%、2年目でも88%の効果を示し、相乗作用の高さにも期待が寄せられています。

 

<ご参考>
ブリストル・マイヤーズ スクイブ社 ニュースリリース
http://www.bms.co.jp/press/20140919.html

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